家族信託で何をしたい?

家族信託の導入を検討するうえで重要なのは、何のために家族信託をしたいのかを明確にすることです。

各々のご家族には、準備しておきたいこと、対策を立てておきたいことなどの課題があるかと思います。

これらをはっきりさせた上で、課題が家族信託で解決できるのかを検討します。

例えば、家族信託を検討する動機として次のようなものが考えられます。

  • 親御さんが認知症になっても、親御さんの生活費のためにお子さんが預貯金を管理できるようにしたい。
  • 親御さんの所有する自宅不動産に誰も住まなくなったら、お子さんの判断で売却できるようにしたい。
  • 認知症の配偶者が困らないように、配偶者に相続させる財産の管理をお子さんにやってもらいたい。
  • アパート経営をしている親御さんが認知症になっても、賃貸物件の管理に困らないようにしたい。
  • 親御さんが認知症になっても、お子さんの判断でアパート建設や不動産の売買を続けたい。
  • 財産の承継者を何代にも渡って指定したい。
  • 既に共有となっている不動産の管理処分権限を一人に集約したい。
  • 将来、相続により不動産が共有化されて物件管理に支障が出ないように、管理処分権限を一人に集約したい。

家族信託を導入する動機が明確になったら、それが他の手続で対策・解決できないか検討してみます。

遺言書、生前贈与、成年後見制度、任意後見契約、財産管理委任契約などです。

他の手続でも対策が可能であり、そちらの方が費用が安いなら、家族信託を無理に導入する必要はありません。

ご自身でどの手続が適しているのか判断することは難しいかもしれませんので、家族信託、遺言、相続、成年後見に詳しい専門家に相談して、それぞれの手続・制度のメリット・デメリットなどを聞くと良いでしょう。

次の記事:役割を担う人を考える

家族信託 導入の流れ

導入の流れ 解説PDFファイル

  1. 何のために家族信託をする?
  2. 役割を担う人を考える
  3. 相続発生時の承継者を検討する
  4. 信託する財産を検討する
  5. 受託者の責任と義務を知る
  6. 信託口口座を作成する金融機関を検討する
  7. 用意する書類は何か?
  8. 信託契約公正証書を作成する
  9. 組成後に受託者が行うこと
  10. 相続が起こったら
  11. 信託を終了・変更したいとき
  12. 不動産を売るとき



導入の流れを動画で解説

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組成後に受託者が行うことを解説

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